大人気「きつねダンス」の原曲「The Fox」(イルヴィス兄弟)を上原りささんと小林よしひささんが日本語カバー曲を8月10日に発表しました。なぜ5代目歌のおねえさんと11代目体操のお兄さんがこの曲をカバーしたのか?イギリスでは子供向け番組で流れ、歌のお兄さんがカバーしたから?
今回の日本語カバーをこのお二人が担当されるのは、実は成功が約束された「完璧な布陣」であるとイギリスでの大成功が証明してくれるでしょう。
イルヴィス兄弟の「The Fox」とは?
イルヴィス兄弟とはノルウェーのコメディアン・歌手・番組司会者をこなすマルチタレントです。私のノルウェー人の親友も「あいつら、面白い!」と言っていました。
日本でいうと大泉洋さんのような元々俳優だけど、コメディアンもでき、歌も番組司会者もこなすイメージを頂くと近いですね(デュオなので、鈴井貴之&大泉洋かな?)。
そんな彼らは全世代に人気があり、原曲である「The Fox (What does The Fox Say?)」も数あるコメディソング(昔のコミックバンド・クレイジーキャッツのような)の一つで、決して子供向けを狙った歌ではありませんでした。
日本でも、北海道日本ハムファイターズが2022年から応援歌として使用し、その音楽に合わせて踊る「きつねダンス」が爆発的に人気が出ていますが、
子供向けでは無く、大人も子供も楽しむ曲
として世間では知られています。
なので、日本語カバー曲を出す場合は、
コメディタッチな曲を出しているアーティストに依頼する
のが王道ではないかとも思われます。
なぜ5代目歌のおねえさんと11代目体操のお兄さんが?
前述したような流れであれば、
なぜ5代目歌のおねえさんと11代目体操のお兄さんがこの曲をカバーしたのか?
という大きな疑問が浮かんでくると思います。
もちらん、上原りささんと小林よしひささんの能力は素晴らしいので、
「相応しくないわけではない」
という点は念押ししておきます。
単純に、
なぜ「子供向けの歌」で売ろうとしたのか?
と思われるでしょう。
イギリスBBCの子供向け番組で大人気!
一つの理由として、ノルウェーのお隣であるイギリスではこの「The Fox (What does The Fox Say?)」が
BBCのチャンネルの一つである「CBeebies」(日本のNHKEテレの子供向け番組のような)で大人気だからです。
実は、「The Fox (What does The Fox Say?)」が本国ノルウェーで1位、アメリカ合衆国のビルボードでも6位と世界的にトップ10に入る勢いで売れていた2013年、イギリスでは
とスマッシュヒットレベルで終わりました。
イギリスではいわゆるポップソングとして突き抜けた人気にはならなかったのです。
しかし、子供向けの歌としては
として長く愛されています。
子供が踊るほど好き = 両親も何度も聞きはまる
ということでかなりの年齢層で愛されています。
イギリスで英語版カバー曲をリリースしたのは歌のお兄さん?
そして、「The Fox (What does The Fox Say?)」をイギリスでカバーしたのは、
という方です。
イギリスにいる方なら知らない人はいないほど有名な「子供番組のお兄さん(歌のお兄さん)」です。
見た目は「ブラックマヨネーズの小杉さん」のような感じですが、子供たちの間ではヒーローです(ひらパー兄さん?)。
今回、日本語カバー曲を考えるにあたり、制作サイドの方々は
「今年流行ってるから日本語カバーで便乗しよう」
と考えたのではなく、中長期的に
「ダンスにあう曲だし、イギリスのように長く愛される曲として根付かせよう」
という素晴らしい戦略をたてられたのではないかと推測します。
そして、「Baby Shark」の日本語カバーで大成功をおさめた上原りささんを起用し、
しかもかつて子供向け番組で息のあったパートナーであった小林よしひささんにも参加して頂くことで
をひいたのではないでしょうか?
「The Fox」日本語カバーは売れる?
もう結論はお分かりになられていると思いますが、
ただ、「売れる」だけでは終わらないと思います。
今後、子供の定番曲として根付くことも予測されますし、
音楽の教科書に掲載
という可能性も高いと思われます。
懸念すべき点としては、元々大人がダンスしていた曲が「子供向け曲」として爆発的に売れると、
パパ・ママ一緒に踊ろう!
と子供にせがまれて筋肉痛に悩ませる現象が起こることですね(実体験)。