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【海外の国葬】7か国(イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、中国、韓国、南アフリカ共和国)を紹介!

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国葬は英語で「State Funeral」と言います。エリザベス女王の国葬が行われたイギリスですが、他の英語圏の国々(アメリカ・カナダ・オーストラリア)やお隣りの中国や韓国、そしてイギリス連邦の南アフリカ共和国の国葬を紹介致します。

目次

イギリスの国葬

イギリスでは、「国葬」を明記した法律は無く、慣習として行われていて、「国葬」「儀礼葬」の2種類があります。

「国葬」:王室や特別な功労者が対象(議会の承認が必須)
「儀礼葬」(準国葬):国葬に準じる葬儀(女王の同意のみが必要条件)

国葬された人々

イギリスの歴代の国王や女王は「国葬」されています。

王室以外だと・・・

  • ホレーショ・ネルソン提督
    • 「トラファルガー海戦」でナポレオン率いる、フランス・スペイン連合艦隊を撃破、亡国の危機を救った救世主
    • セント・ポール大聖堂に埋葬
  • ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリー
    • 「ワーテルローの戦い」でナポレオン軍を撃破
    • セント・ポール大聖堂に埋葬
  • アイザック・ニュートン
    • 万有引力の法則を発見した科学者
  • ウィンストン・チャーチル元首相
    • 第二次世界大戦で亡国の危機を救った英雄

などが有名です。

「儀礼葬」(準国葬)された人々

「儀礼葬」(準国葬)された人々については、以下の記事を参照ください。

アメリカ合衆国の国葬

アメリカ合衆国では、「国葬」を明記した法律は無く、慣習として行われています。

現職大統領が「国葬」を行う布告を出す
アメリカ軍が執り行う

「国葬」の対象となる人々は・・・

現職大統領
元大統領
次期大統領
大統領が指名した人

です。

国葬された人々の一例

国葬された人々の一例を紹介致します。

2004年:第40代のロナルド・レーガン元大統領
2006年~2007年:第38代フォード元大統領
2018年:第41代ブッシュ元大統領

「国葬」はアメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.で大規模に実施されます。

棺はアメリカ連邦議会議事堂に安置
国民は弔問の訪れることができる
「ワシントン大聖堂」で葬儀が執り行われる

最も大規模な国葬

1963年、ジョン・F・ケネディ元大統領(テキサス州ダラスで狙撃され、死亡)の「国葬」が最も大規模だったと言われています。

事件翌日から3日間、首都ワシントンや近郊で実施
92か国から首脳級が参列(フィリップ殿下、池田勇人内閣総理大臣など)
約25万人のアメリカ市民が追悼の為に訪問

「国葬」では無い例

ニクソン元大統領の場合は、「国葬」ではありませんでした。これは、

アメリカの歴史上初の任期中の辞職(「ウォーターゲート事件」が原因で)

という不名誉な経歴を気にしたご家族の意向で、

地元カリフォルニア州で葬儀

が執り行われました。

この例のように、

葬儀の規模や実施場所などは遺族の希望が優先

されるあたり、自由の国らしいですね。

カナダの国葬

カナダでは、「国葬」を明記した法律は無く、慣習として行われています。

内閣の裁量
評議会が行う

「国葬」の対象となる人々は・・・

元総督
首相
内閣のメンバー(在職中に死亡)
著名なカナダ人

オーストラリアの国葬

オーストラリアでは、「国葬」を明記した法律は無く、慣習として行われています。

連邦政府が承認
州政府も選べる(州政府の権限が強い為)

「国葬」の対象となる人々は・・・

連邦総督
元首相
連邦議会議員を長年務めた方
著名人(文化芸術・スポーツ分野で功績)
著名人(各州にゆかりがある)

オーストラリアでは、「国葬」は

インターネット生配信

と一種のエンターテインメントとして扱われます。

これは、不謹慎な理由では無く、

オーストラリア国民が著名人の功績をみんなで振り返る為の機会

として文化的に定着しているからです。

日本でもたまに、「湿っぽい葬式はイヤだから、にぎやかにしてくれ」と遺言を残される方もいますが、それに近い感覚かもしれません。

国葬された著名人

2022年3月30日、オーストラリア連邦政府と州政府の共催で

「Shane Warne」(シェーン・ウェーン)(享年52歳)
クリケットの元選手で、1999年のクリケットワールドカップでオーストラリアの優勝に貢献

「国葬」が執り行われました。

メルボルンにある会場は「国内最大のスポーツ競技場」
関係者のスピーチ
有名ミュージシャンの生演奏が2時間以上

といったまるでフェスティバルのような、にぎやかな雰囲気だったそうです。

州政府が国葬

ニューサウスウェールズ州(オーストラリア最大都市シドニーがある)は2021年の1年の間に・・・

6人の葬儀(国葬級、政治家やファッションデザイナーなど)

を執り行いました。

州単体で1年間に6人もの「国葬」クラスの葬儀をするとは、スゴイ費用が掛かっていますよね?

予定されている国葬

日本でも馴染深い、世界の歌姫であるオリビア・ニュートン・ジョンさんが2022年8月に、アメリカ合衆国で亡くなられましたね。

ビクトリア州(オーストラリア南東部)では、「がん研究センター」を設立するなど地元に貢献していたとして、

州政府主導で葬儀

を執り行う予定であると発表しています。

中国の国葬

中国では、「国葬」を明記した法律は無く、また明確な規定も存在しません。

国家主席などが亡くなられた場合は、

「国旗法」:半旗を掲げて追悼する

と法律で定められています。

半旗を掲げる日時や場所は、

国務院(中央政府)

が決定することになっています。

国を挙げての葬儀をされた方々

中国で国を挙げて葬儀(国葬レベル)された著名な方々は・・・

毛沢東氏(「中華人民共和国の建国の父」)
鄧小平氏(改革開放を進めて現在の経済大国の基盤を作った)

といった歴史に名を刻んだ方が亡くなられた場合は、その死を悼むため

大規模な「追悼大会」

が執り行われ、

共産党幹部
多くの国民

が参列したそうです。

最近ですと、2019年7月に、

李鵬元首相

が亡くなられた時は、「国旗法」に基づき・・・

北京の天安門広場など主要な場所で半旗を掲げる

ことがなされ、また

習近平国家主席
共産党最高指導部メンバー

「告別式」に出席なされたそうです。

韓国の国葬

韓国では、「国葬」を明記した法律があります!

1967年に、

「国葬・国民葬に関する法律」

が制定され、内容も

「国葬」の費用は全額、国が負担
「国民葬」の費用は一部、国が負担

と制定されました。

「国葬」や「国民葬」された方々

韓国の元大統領の方々ですと・・・

パク・チョンヒ(朴正煕)氏
キム・デジュン(金大中)氏

が亡くなられた時は「国葬」でした。

チェ・ギュハ(崔圭夏)氏
ノ・ムヒョン(盧武鉉)氏

が亡くなられた時は「国民葬」でした。

「国葬」と「国民葬」の線引きは?

「国葬・国民葬に関する法律」(1967年制定)では、

「国葬」か「国民葬」かの具体的な基準が無い
あいまいな部分が多い

という問題点が指摘されました。

これを受けて、2011年「国葬」と「国民葬」

「国家葬」

に統合しました。

費用は原則、国が全額負担

と明確に記載された法律が制定されました。

「国家葬」を執り行うかを決めるのは・・・

現職の韓国大統領

が担っています。

この新しい法律の基、「国家葬」が行われたのは、

キム・ヨンサム(金泳三)氏
ノ・テウ(盧泰愚)氏

元韓国大統領の方々です。

南アフリカ共和国の国葬

南アフリカ共和国の場合は政府が、

「国葬」をめぐるマニュアルを定めてある
「国葬」の該当者が決めてる
「国葬」の手順などが細かく決めてある

そうです。

「国葬」の該当者は「2つのカテゴリー」に分けられています。

カテゴリー1:現職の大統領、次期大統領、、元大統領
カテゴリー2:現職の副大統領など

が該当し、カテゴリーによって

「半旗を掲げる政府機関の範囲」
「関連行事の会場」

などが異なるそうです。

国葬された方

2013年第8代大統領にして、初の黒人大統領のネルソン・マンデラ氏(任期1994~1999年)がお亡くなりになられた時は、定められていた通りに、

「国葬」

が執り行われました。

国葬されなかった方

2021年11月、第7代大統領フレデリック・ウィレム・デクラーク氏(任期1989~1994年)がお亡くなりになられた時は、その規定通りではなかったそうです。

彼は南アフリカ共和国の最後の白人大統領ということから、黒人を中心に「国葬」を執り行うことに反発の声が上がったそうです。

無用な混乱をさける為に下された判断は・・・

私的な葬儀

ということでした。

ただ、彼が残した功績は・・・

アパルトヘイト体制の解体
アパルトヘイト関係法の全廃

に大きな役割を果たし、ネルソン・マンデラ氏と共に、

ノーベル平和賞

を受賞した、黒人に自由をもたらした国の英雄でした。

ネルソン・マンデラ氏と同レベルの功績でありながら、彼が「白人」という理由だけで「国葬」にならなかったのは、「人種差別撤廃」を唱えた、ネルソン・マンデラ氏も天国で首をかしげていることでしょう。

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