第5回WBC日本代表のメンバーとして大活躍中のラーズ・ヌートバー選手ですが、ペッパーミル・パフォーマンス(Pepper Grinder Celebration)でも大注目です。ポーズの由来やカージナルスの同僚との誕生秘話などをご紹介致します。
ペッパーミル?ポーズの由来とは?
ラーズ・ヌートバー選手がヒットなどで出塁した時に、ベース上でしたことで有名になったのが、
です。
忍者が忍法を使う時のようなポーズですが、コショウを挽いている動きをしています。
ペッパーミル?
ペッパーミルは、「コショウ挽き」の道具です。
英語では、
と言いますよね。
よく、コショウの粒をガリガリするやつ、と言いますよね?
料理ではよく使いますし、パスタとかにかける時にも使います。
特に黒コショウの粒をその場で砕くので、香りや風味が新鮮でおいしいのです。
試合中にコショウを挽く?
料理や食事の定番である「ペッパーミル」ですが、
なんで野球の試合中にコショウを挽くねん?
という疑問が湧いてきますよね。
眠気覚ましに黒コショウを舐めて気合を入れることはありますが、流石に試合中に黒コショウを口にはしません。
実はこのパフォーマンスには深い意味があるのです。
ペッパーミルを使ったことがある人ならご存じだと思いますが、ガリガリと挽くのは結構手間がかかります。
なので、通常は既にパウダー状のコショウを使うことが多いですが、やはり面倒くさくてもガリガリ挽くと風味が違うのです。
このことから、
ペッパーミルをガリガリする=粘り強く、コツコツ働く
という意味合いがでてくるのです。
英語のフレーズでも、
というものがあり、
という意味です。
また、
ペッパーミルを回し続ける=打席を回し続ける
という意味合いも込められているようです。
正に、打線を繋ぐことを願ったパフォーマンスといえるでしょう。
では、ペッパーミルはいつどこで誰の手によって誕生したのでしょうか?
ペッパーミル誕生秘話
ラーズ・ヌートバー選手が最初に始めたことから、彼が考案したようにも思えますが実は違います。
ラーズ・ヌートバー選手はメジャーリーグのセントルイス・カージナルスに所属しています。
2021年に1軍デビューした時、若手選手であるラーズ・ヌートバー選手はまだまだこれからチームに溶け込んでいく必要がありました。
2022年、そんな彼を応援する為にカージナルスの同僚であるアンドリュー・ロバート・キズナー(或いはナイズナー)選手が
を思いつきました。
チームメートがラーズ・ヌートバー選手に対して、
と鼓舞する為に始めました。
結果として、このパフォーマンスはラーズ・ヌートバー選手の代名詞となり、プリントTシャツなどの商品が売られるほどの人気になりました。
ファンからも認識されるようになったので、コショウ挽きを持参してサインを求められることもありました。
とはいえ、メジャーリーグのカージナルスでしか有名でなかったパフォーマンスですが、
なぜ侍ジャパンで使用されたのでしょうか?
大谷翔平が推薦!
ラーズ・ヌートバー選手はメジャーリーグので二桁本塁打を打つほどのパワーと俊足・好守備が武器とはいえ、日本での知名度は皆無でした。
侍ジャパンは選りすぐりのメンバーですので、そんな彼らと打ち解けたいと考えていました。
そんな時、大谷翔平選手は
侍ジャパンに一体感を持たせるパフォーマンスは何がいいか?
と考えていました。
何よりもチーム全体を考える大谷翔平選手らしい発想ですよね。
また、侍ジャパンと馴染の薄いラーズ・ヌートバー選手を打ち解ける機会も考えていました。
そこで、ラーズ・ヌートバー選手の代名詞にもなっていた「ペッパーミル・パフォーマンス」をして欲しいと声をかけます。
その提案に賛同したラーズ・ヌートバー選手は、侍ジャパンの強化試合の第3戦であった、
が最初の機会でした。
この試合では、ラーズ・ヌートバー選手は初打席でいきなりシングルヒットを放ち出塁しました。
そして、累乗で「ペッパーミル・パフォーマンス」を披露しました。
更には、大谷翔平選手は提案しただけではなく、自分自身でも「ペッパーミル・パフォーマンス」を披露します。
2打席連続ホームランを放った際、ベースを回りながら「ペッパーミル」のポーズを何度も何度も披露しました。
これにより、この「ペッパーミル・パフォーマンス」が話題になりました。
ブームの要因
ラーズ・ヌートバー選手の心意気と大谷翔平選手の配慮が、このブームを生みました。
が「ペッパーミル旋風」を起こしましたね。
そして、このパフォーマンスが侍ジャパンの一致団結力を高めたのは間違いないでしょう。
他の日本代表選手も楽しそうに「ペッパーミル・パフォーマンス」を披露しています。
そして、このブームは日本中に広がりました。
更には、「ペッパーミル」発祥のアメリカでも、侍ジャパンがこのパフォーマンスをしていると話題になるほどです。