イギリスで会社経営をされている方の中には「Business Entertainment(接待交際費)」は法人税を減らす対象(非課税)になると思っているようです。実際は課税対象で法人税計算の際に戻さないといけません。
イギリスの接待交際費とは?
イギリスでは接待交際費を
と言います。
想像しやすい例では、
クライアント(お客様)との会食
などが該当しますね。
会社経営をされている方としては、大事なクライアントの会食は
という観点から・・・
経費として計上でき、税金対策にもなる
と考えたい気持ちは良くわかりますよね。
確かに会計上は、
として、会社の経費として計上すること自体は問題ないのです。
ところが「税金対策」、つまりは課税対象の純利益を減らすという点ではHMRC(英国歳入関税庁)はそのように考えていないのです・・・。
イギリスで接待交際費は非課税にならない!?
イギリスで会社経営や現地法人の社長をされている方々の中には、
えっ、なんで接待交際費が課税対象になるの!?
と驚かれる方もいます。
帳簿上も普通に他の経費と一緒に記載されていますし、純利益を計算する際も売上から引かれているので不思議な感じがしますよね?
毎月の帳簿記帳を基に作成する、
では確かにこの接待交際費は経費として記載されています。
ただ、この決算書を提出する先は・・・
となり、こちらの官庁では会社の経理状態を把握するものの、税金の徴収は致しません。
それに対して、この決算書を基に作成する・・・
はHMRCに提出することになります。
そして、この法人税申告書に記載されている
の金額をHMRCに納めることになります。
この法人税の金額を計算する時に・・・
接待交際費は除く
という作業をすることになります。
接待交際費を除く作業とは?
接待交際費を除くと聞いてピンとくる方もおられると思いますが、普段経理をしてない方は知らない場合や忘れてしまった場合もあると思います。
ここでは単純な数字を使って作業をご紹介致します。
売上 1,000ポンド
経費 800ポンド
純利益 200ポンド
という状態の場合、イギリスでは
の為、法人税の金額は・・・
200ポンド × 19% = 38ポンド
ということになりますよね?
しかし、この経費800ポンドに接待交際費が100ポンド含まれていた場合は・・・
(200ポンド + 100ポンド)× 19% = 57ポンド
と言う風になります。