イギリス第2の都市バーミンガムはかつては「工業都市」として有名で輸送手段は運河だったが、鉄道の発展と共にその役目は終えた。しかし、今はレジャーとして人気があり、「運河ボートパレード」なども催されている。2022年6月26日に開催されたので現地取材に行ってきた様子も紹介します。
ちなみに余談ですが、「ヨーロッパ3大運河都市」とはどこでしょうか?
- アムステルダム(オランダ)
- バーミンガム(イギリス)
- ヴェネツィア(イタリア)
ご存じでしたか?
バーミンガムの運河の歴史
そんな、「ヨーロッパ3大運河都市」の一つである、イギリス・バーミンガムの運河は250年以上の歴史がある。
運河にあまり馴染の無い方に、運河の元々の目的をご説明致します。
運河、元々の目的は?
運河は元々、ローマ時代に作られたものを、1700~1800年代の産業革命時代に「物流(Logistics)」の為の原動力として大いに発展した。
しかしながら、その役目は19世紀末に登場した鉄道やトラックなどの陸上輸送に取って変わられていった。
バーミンガムも産業革命発祥の地として、大英帝国の発展を支える主要な工業都市であった為、町中に運河が張り巡らされていた。
しかし、産業の衰退と共に運河は使用されなくなり、1980年までにはすべての商業用輸送はストップしたそうです(Birmingham City Council)。
結果、「負の遺産」と成り下がってしまった。
運河、レジャーとして復活!
バーミンガムはその「負の遺産」となった運河を再び日の目をみるように計画を立て実行する。
1990年代後半から、「レジャー目的」として運河の人気が再燃しました。
Canal & River Trust とは?
2012年頃から、「Canal & River Trust」という団体が中心となり、運河のレジャーとしての発展に貢献しています。
そして、その活動の一環として、「運河ボートパレード」を主催しています。
これは、運河ボート(Naroow Boat)を所有している人たちに参加してもらい、バーミンガムの運河をパレードしてもらうといった内容です。
「運河ボートパレード」とは?
この「運河ボートパレード」ですが、2022年6月26日(日)に開催されました。
実際に現場で見てきましたので、筆者撮影の写真と共にご紹介致します。
運河ボートパレードの開始地点の様子
バーミンガムの中心から少し離れた運河で、運河ボート(Naroow Boat)が待機しています。
午後2時になると、運河ボート(Naroow Boat)がゆっくりとバーミンガムの中心に向けて運航を開始します。
これは運河の上にかかっている橋から撮影したものです。
そして、運河ボート(Naroow Boat)はガスタウンと呼ばれるバーミンガムの中心方面へとたどり着きます。
正に、Narrow(狭い)というだけあって、非常に狭い幅の運河も通れます。
当日は30隻ぐらいが参加していましたが、皆さん楽しそうにされていました。
まとめ
このように、一度は役目を終えた運河が、現在はレジャーとして人気を博しています。
運河ボート(Naroow Boat)は個人所有だけでなく、「遊覧船」・「タクシー」・「水上レストラン」など普段から利用されています。
また、運河ボート(Naroow Boat)をキャンピングカーのように借りて、1週間運河生活をすることもできます。
これらについては、また別の記事でご紹介致します。